楽級通信ぷらす

大事な事からそうでもない事まで毎日呟いていきます。

見方を変えた一斉授業

脱工業化の考えを知るようになってから、たまに実施する一斉授業の考え方も変わってきました。今まではとにかく全員にわからせたかった。理解してほしかった。でも結局無理だと思い、その想いを無意識に封印していました。

 

それから全員達成は生徒たちの力ならば可能だと気付きました。私の想像以上に有能です。そこから封印を解いていきました。生徒はとにかく色々な方法でミッションを達成していきます。方法は各人で選択します。その考えになってから、ふとあることを試してみました。「今日の課題はこれです。その内容を私が勝手にしゃべっていますが見ても見なくても良いです。自分たちがどうしたら課題達成できるか考えて行動してね。」と生徒に伝えてから一斉授業を始めました。

 

実際やってみると、まあ聞かない(笑)。数名聞いてる子がいて、あとは課題に集中しています。友達と話し合っている子もいます。今までやった一斉授業の中で一番切なかったですが、一番ニヤニヤしてしまう状況でした。(これでいい!)と内心思っていました。

 

そして授業の最後には生徒の将来の話もちょいちょいしています。終身雇用の牙城が崩れる、高大卒の新卒は3年後3割は離職している、人口構造からバブルみたいな好景気は二度とこない、自分しか価値を感じないようなものを見つけてオリジナルの富を築くなどなど。そのときは全員ではないとはいえ真剣な空気になります。でも2割の子には伝わってると思い、なるべく短くシンプルに語っています。そしてこの間授業終了後に1人の生徒に言われました。「先生って本当に数学の先生ですか?」。今までだったらへこんでたかもしれないけど、今は褒め言葉だと思っています。これはこれでいい。