楽級通信ぷらす

大事な事からそうでもない事まで毎日呟いていきます。

自分の課題・生徒の課題

今日の授業での最初と最後の語りを記録するため長文になります。

SNSで色々な先生の語りの内容を見ているうちに、自分は「もっと伸ばせる」に着目しすぎて生徒たちの「現状の課題」を明確に伝えられていないことに気付きました。課題がわからないと成長もありません。そのことを謝罪した上で、授業前に以下のように語りました。

「将来、君たちにとって「人の力をかりる能力」は究極の能力になると思う。そして最も得するのは「人に力を貸せる人」。これらを踏まえてこのクラスの今の課題は大きく2つあると思う。1つは、自分が課題を達成した後にどうするかを理解している人が少ないこと。自分は終わっても、全員はまだ達成していない。ではどうすればいいか?わかっている人は少数いるんだけど、まだ少ない。2つ目は、力をかりる範囲の狭さ。君たちの授業の様子を見ていると、行き詰まったときに取るべき行動はみんなわかっているように感じる。動きを見ればわかるよ。それは素晴らしいことだと思う。が、その範囲が狭い。仲の良い人のみで完結しているのがほとんどだよ。周りにはもっとたくさんの仲間がいたはず。力をかりる範囲は広い方が得だよ。以上を踏まえて今日、全員達成するにはどうしたら良いか、考えて、動いてください。では、どうぞ。」

かなり真剣に聞いてくれてる子もいました。そして実際動き始めると、いつもとは違うグループを組んで取り組み始めました。わからないところを積極的に聞く生徒や「どこまで進んだの?」と確認してくれる生徒まで。「この子たち、すごいなぁ」と唸ってしまいました。しかし、後半にかけて様子を見ていると、全員達成していないにも関わらず他のことに取り組んでいる子たちがいることに気付きました。方法は任せてありますが、取った行動が課題達成に明らかに繋がらないものでした。思わず目を背けたくなりましたが、やはり自分がしっかり向き合わなければならないと思い、感動した部分は誉めた上で、最後に以下のように語りました。

「色々な方法を取っている人がいるけど、この授業で達成すべきことはなんだろう?全員この課題を達成することだよね?君たちの今日の行動は、それに結びつくものだっただろうか?副教材を使うこと、この授業以外のプリントを使うのは良い手段なのかもしれない。でも、それを解くこと自体が目的になって、全員達成に繋がらないのであれば本末転倒だよね。次の課題で君たちはどう行動すべきだろう?考えてみてね。期待してます!」

やはり『学び合い』は一筋縄ではいかないなぁと再認識した1時間でした。絶えず自分の胸に手を当てて振り返っていく必要があります。また仕切り直しです。生徒の声を聞きながら、次の授業を準備していきたいと思います。