Audibleで凪良ゆうさんの「流浪の月」を聴きました。聴きながら気になったのは、主要人物ではなく、むしろそれ以外の一般の人たちです。被害者の事情や心情を、さもわかったかのように「辛かったね」「あなたは悪くない」と善意の言葉をかけ、かえって当事者を苦しめることになる。
知らずに、自分も相手が見ているものを知ったかのように、同じようなことをしているかもしれない、と思いました。そうならないようにするために、相手が見ている景色を知ろうと対話を重ねていくことが必要だと感じました。昨日の読書会でも出ていたワード「どうしたの?」がキーになってくるかもしれませんね。
前回の「汝、星のごとく」でも感じましたが、凪良ゆうさんの心情表現は本当に美しいですね。聴きごたえのある一冊でした。