「「叱れば人は育つ」は幻想」を読みました。「叱る依存が止まらない」の著者である村中直人さんが、前著の内容を踏まえ、「叱る」ということについてゲストと対談していく一冊です。登場するゲストも工藤勇一先生、中原淳先生、大山加奈さん、そして佐渡島庸平さんと、ものすごく豪華。対談を通し、教育界やスポーツ界など、あらゆる角度から「叱る」を捉えていきます。
特に印象に残ったのは「前さばきと後さばき」の話です。物事がうまくいくようにするための事前準備である「前さばき」と、何か起こった後の対応である「後さばき」。大切なのは「前さばきを軽視しない」ということです。というのも前さばきがうまいとそもそも問題が起こりにくいのですが、「たまたまいい子たちを担当した運の良い人」と見られてしまう節が、現状少なからずあるそうです。「叱る」を手放すために、組織として「前さばき」の必要性を考えていかなければならないと感じました。
自分の経験と照らし合わせながら、頷きながら読み進めることができました。ゲストとの対談も、共感できる内容満載でした。オススメの一冊です。
