「はじめて特別支援学級の担任になったら」を読みました。読みながら「自分はどうだろうか?」と常に問い続けることになりました。まだまだ自分は知らないことがたくさんあります。日々、研鑽を積まなければならないことを、あらためて認識することができました。気になった内容は、以下の通りです。
⚫︎変えるべきは自分
「教師はなかなか変えられない」という点を見て、あらためて「個は変えられない」という、オンラインゼミで耳タコになったセオリーを思い出しました。「相手にわからせる」のではなく「相手のことをわかってあげられる」存在を目指したいです。
⚫︎相手への敬意
コラムの中で「特別支援教育の視点の根っこには「相手への敬意(リスペクトする気持ち)」が不可欠」であると述べられており、併せて、この仕事の楽しさの本質は、相手が自分の思い通りになんかならないという経験を積み積めること、とも述べられていました。一人ひとりの生徒たちの存在を通し、自分の枠にはない価値観を学び、自分の世界観を広げられるようになりたいです。
⚫︎心の中に「理解」という砦を築く
相手に対する差別は、人の心の中で生まれ、それが無意識に周りにも伝わっていく、と述べられていました。通常級の子どもたちだけでなく、大人たちが描く特別支援学級の子どもたちへの意識も、それが滲み出る瞬間があるかもしれません。実際、内閣府の世論調査によると「障害を理由とする差別がある」と答える人の割合は過去3年間で80%を超えているそうです。「多様性を認め、相手を理解する」というマインドを、まずは自分たちが持たなければならないと感じました。
⚫︎教師のレジリエンス
「心の回復力」「立ち直り力」とも言われるレジリエンス。落ち込んでも元に戻る以外に、困難をバネにしてさらに成長する、という意味も含まれるそうです。辛く困難な経験も「あのときの経験があったから、自分は成長できた」と言えるポジティブ体験に変えられるかどうかが分かれ道なのだと感じました。併せて掲載されていた「教師のためのレジリエンスを保つ7つのヒント」も、職場で心がけていきたいと思います。
これら以外にも、気になった、印象に残った内容はまだまだあります。折に触れて、何度も読み返していきたいと思います。主人公であるカケル先生の成長を追いつつ、不思議と自分自身を見つめ直すことができました。特別支援学級だけでなく、全ての先生方にオススメしたい一冊です。