Audibleで「海神」を聴きました。東日本大震災で被災した三陸沖の天ノ島にやってきた、復興支援NPO法人「ウォーターヒューマン」。この団体にの支援のおかげで島は少しずつ復興していくのですが、そんな中復興支援金を巡ってのトラブルが発生します。本作品では時系列を行ったり来たりしつつ、その全貌が明らかになっていきます。
本筋からずれるかもしれませんが、特に印象に残ったポイントは「人は信じたいものを信じる」ということです。ネタバレになるので多くは語りませんが、信じたいものを信じている、もしくは洗脳に近い状態になっているときというのは、自分の視野が大きく狭まるのだと感じました。フィクションではあるのですが、実際に起こり得るケースだと思いました。
染井さんの作品は「正体」から読み始めましたが、考えさせられるポイントが多くて、とても読みごたえがあります。今回も楽しめました。