朝の読書で、細谷功さんの『具体と抽象』を読み終えました。
これまで無意識に行っていた「具体と抽象の行き来」が、頭の中でくっきりとイメージできるようになったのが一番の収穫です。物事の見方がガラッと変わるような、そんな読書体験でした。
特に印象的だったのは、「抽象化は使うためにある」という考え方。私たちは、複数の具体的な事例から共通点を見つけて抽象化し、その抽象的な理解をもとに次の具体的な行動を選んでいます。つまり、「抽象→具体」の往復運動こそが、思考の深さや柔軟さにつながるのだと実感しました。
また、読んでいて「自由進度学習」とのつながりにも気づきがありました。「生徒たちは楽しそうに学んでいるけれど、成績が伸びない」という声を耳にすることがありますが、それは「学び合うこと」の先にある、抽象度の高い“目標”が共有されていないからなのかもしれません。「みんなで、みんながわかる授業を目指す」といった抽象度の高い上位のゴールがあるからこそ、「練習問題を解く」「友人と相談する」「生成AIを活用する」などの具体的な手段が生きてくるのだと思います。
これからは、「この取り組みはどんな抽象的な価値とつながっているのか?」「その価値をどのように具体化できるか?」という視点を、授業や探究活動の中でも意識していきたいと感じました。
『具体と抽象』。思考の基礎力を見直したい全ての人におすすめしたい一冊です。
