楽級通信ぷらす

大事な事からそうでもない事まで毎日呟いていきます。

チ。

「チ。」を読みました。先日勤務校で開催した学習会にて、話題提供してくださった先生のオススメ本です。タイトルからして惹かれたのですが、何よりその先生のプレゼンがめちゃくちゃ魅力的で、気づいたら本屋で購入していました(笑)。

15世紀、まだ天動説が信じられていた頃の話なのですが、一部の人たちが天動説では辻褄が合わないと気づき始め、地動説を提唱し始めます。それが神が与えてくださった天動説に背く理論ということで、教会から異端とみなされてしまいます。いかにして地動説を研究し、広めていくか。その戦いが描かれています。

実は勤務校で紹介してくださった先生とこの本についてお話したとき、「サピエンス全史」の話題も出ました。宗教も、言ってしまえば人間が作った虚構のひとつです。「チ。」を通して、その虚構が多くの人間の中に深く根付いている様子を垣間見ることができたような気がします。

物語は二転三転どころではなくガラッと変わる展開が多く、終始続きが気になる構成でした。最終話まで読んだのですが、これほどまでにモヤモヤする終わり方も珍しい、という感じです。もちろん、良い意味で、です(笑)。これは我々が考える余白をあえて残してくれたのかなぁと解釈しました。ということは、対話が必要ですね。話す機会があれば、この本の終わり方について色々な方とお話してみたいと思います。

f:id:aytksh:20240306180806j:image