楽級通信ぷらす

大事な事からそうでもない事まで毎日呟いていきます。

「傲慢」と「善良」

「傲慢と善良」を読みました。学校のオススメ図書だったというのもあり、気になって読んでみました。恋愛ミステリってあんまり読んだことないジャンルなのですが、最初から最後までじっくり楽しめた作品でした。

タイトルにある「傲慢」と「善良」が、物語で主人公の内的な変化を表す上でのキーワードとなってきます。小説内だけでなく、私自身の今までの行動や価値観も見つめ直すきっかけとなりました。

自分が何の疑いもなくしている「善良」な行動も、周りから見たら果たして「善」なのか?

相手のことを想って言ったことも、実は自分のために発した「傲慢」な発言だったのではないか?

主人公たちが他者から受けてズシッとくる言葉が、読んでいる読書自身にもダイレクトに刺さることのある、不思議な感覚の小説でした。