「三千円の使いかた」を読みました。小説形式で、色々な方の視点からお金の価値観について考えさせられる一冊です。
この本から得た気づきは「価値観を揺らがせるのも他人、安定させてくれるのも他人」ということです。例えばある専業主婦のお話ですが、消防士の彼との結婚を機に退職し、子どもをもうけて幸せに暮らしていました。しかしある日、友達との会話の中で「旦那さんの給料だけで暮らすの大変じゃない?」といった話題が出たり、周りの友達は結婚してもっと裕福な生活を手に入れているのを知り、今までの自分の価値観が揺らいできます。
他のストーリーも現実に起こり得る(というか多分起こっている)ものばかりです。他者との対話の中で価値観が揺らいでいくのですが、逆に価値観を確固たるものにするために必要なのも他者との対話なのだと感じました。価値観も、一朝一夕で確立するものではないですね。コツコツ積み重ねて、作り上げるものなのかもしれませんね。